上棟式(じょうとうしき)
通常、棟上(むねあ)げ、建前(たてまえ)などといい、建築儀礼の一つである。建造物の骨組ができ、棟木(むなぎ)をあげたときで、家屋としての形態をとる最初である。新築の家に災難がないように神に祈念し、大工を主客に祝宴を行う所が多い。沖縄多良間(たらま)島ではこの日に棟木から縄梯子(なわばしご)をつるし、天から火の神が降臨されるといい、この日まで建築現場で火を扱うことは禁じられていた。棟木をのせると初めて人間のすみかとなると信じられてきたのである。洗米、神酒(みき)、塩、扇子、半紙、鏡餅(もち)、女性の髪の毛、化粧品などを飾り、餅をまく所が多い。家の四隅からまく餅をスミモチといい、とくに大きくつくり、中に硬貨を入れたものをまくが、これを拾うと縁起がよいという所もある。屋上に飾る道具に女性に関するものが多いことは、家屋は本来、女性の管轄下にあったことを示すものであろう。
躯体が屋根構造まで達し、いわゆる棟が上がると、一般的に行われている神道式では、「へいぐし」を用意します。
「へいぐし」は上棟時に一番高いところに取り付け、その後は小屋裏部分の柱に取り付け、住まいのお守りの役目をします。
地鎮祭の時の基礎の真ん中に鎮座しているお守りと共に、地と空間(天)でお守りするのでしょうか?
上棟式についてのポイントを参考として列挙しておきます。
【上棟式を行う方への参考に (一般的な神道式)】
・時間:通常夕方4時ごろから1時間程度
・出席:大工・鳶・現場管理者・設計者等10〜15名程度
・準備:米、塩小皿一山、酒、5円玉18枚(うるう年は19枚)
・儀式:頭領が準備した物を3回に分けてまき清める
・料理:乾き物(つまみ類)、寿司、煮物、唐揚げ等人数の半分程度が分量目安
・飲み物:酒(酒・ビール等)、ソフトドリンク → 運転者は除く 飲酒運転防止
・お土産:1000円程度の砂糖、鰹パック詰め合せ+酒小瓶
・お礼:5000円(一般的)〜、大工さんの頭領ととび職の頭は倍とするのが一般的
・お礼の挨拶 (堅苦しい挨拶ではなく、率直に今の気持ちを話されたほうが良いでしょう)
施主はここで挨拶をします。その時のポイントはこの3つです。
(1) 危険で力仕事の大変な作業が終わったことへのねぎらい
(2) がっちりとたくましい骨組みが立ち上がって本当に喜んでいるという気持ち
(3) これからの職人さんたちの安全祈願と夢の実現への期待表明
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